パスワードリスト攻撃とは?その仕組みと対策を解説
セキュリティを高めたい
「パスワードリスト攻撃」って、何だか怖い名前だけど、どんな攻撃なの?
情報セキュリティ専門家
確かに、物騒な名前だよね。簡単に言うと、悪いやつらが、どこかから盗んできた人のIDとパスワードのリストを使って、いろんなサイトに不正ログインを試みる攻撃のことだよ。
セキュリティを高めたい
へえー。でも、そんなリスト、どこで手に入れるの?
情報セキュリティ専門家
そこが問題なんだ。実は、昔どこか別のサイトから漏れてしまった情報が使われることが多いんだ。だから、同じパスワードを使い回すと、とても危険なんだよ。
パスワードリスト攻撃とは。
「パスワードリスト攻撃」って何か、分かりやすく説明します。これは、悪いやつらが、あらかじめ手に入れた人のアカウント情報(IDとパスワードの組み合わせ)を使って、他人のアカウントに不正に入ろうとする攻撃です。たくさんの人が、色々なサイトで同じIDとパスワードを使いまわしているのを悪用しています。
これは、「総当たり攻撃」とは違って、一つのアカウントに対して何度もログインを試みることがないので、見つけるのが難しいのが特徴です。
悪いやつらが使うアカウント情報は、情報を盗み見る攻撃や、偽のサイトに誘導して情報を盗む攻撃、情報を盗み聞きする攻撃、偽のサイトに誘導する攻撃など、色々な方法で盗まれたものです。
パスワードリスト攻撃による被害は後を絶たず、国内外問わず、多くのウェブサイトが被害にあっています。
SOMPOCYBERSECURITYでは、悪用されたアカウント情報を見つけるサービスを提供しています。
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パスワードリスト攻撃の概要
– パスワードリスト攻撃の概要パスワードリスト攻撃とは、第三者が不正に入手した大量のIDとパスワードの組み合わせリストを用いて、様々なウェブサイトやアプリケーションへの不正アクセスを試みる攻撃手法です。攻撃者は、まるで正規の利用者になりすますかのように、リストに記載されたIDとパスワードを次々と入力し、ログインを試みます。もし、利用者が設定しているパスワードとリストに記載されたパスワードが一致した場合、攻撃者は見事アカウントにログインし、情報を盗み見たり、悪用したりすることが可能になります。この攻撃の恐ろしさは、その簡便さと、そして効果の高さにあります。攻撃者は、高度な技術や知識を必要とせず、比較的簡単に実行できます。そして、利用者が推測されやすいパスワードを設定している場合、高い確率で攻撃が成功してしまう可能性があります。パスワードリスト攻撃から身を守るためには、複雑で推測されにくいパスワードを設定することが何よりも重要です。また、複数のウェブサイトで同じパスワードを使い回すことは避け、ウェブサイトごとに異なるパスワードを設定することが推奨されます。さらに、二段階認証などのセキュリティ対策を導入することで、より強固な防御体制を築くことが可能です。
攻撃手法 | 概要 | 対策 |
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パスワードリスト攻撃 | 第三者が不正に入手した大量のIDとパスワードの組み合わせリストを用いて、様々なウェブサイトやアプリケーションへの不正アクセスを試みる攻撃手法。リストのIDとパスワードを入力し、ログインを試みる。 |
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パスワードリスト攻撃の仕組み
– パスワードリスト攻撃の仕組み
パスワードリスト攻撃は、不正に入手した大量のIDとパスワードの組み合わせリストを使って、ウェブサイトやアプリケーションへの不正アクセスを試みる攻撃です。攻撃者は、このリストを使って、あらゆるサービスへのログインを試みます。
まず、攻撃者は、過去に発生した情報流出事件で漏洩したデータや、闇市場で購入したデータなどから、IDとパスワードの組み合わせリストを入手します。入手経路は様々ですが、いずれも不正な手段によるものです。
次に、攻撃者は、リストに記載されているIDとパスワードの組み合わせを、標的となるウェブサイトやアプリケーションのログイン画面に入力します。この作業は、自動化ツールを使って行われることが多く、膨大な数の組み合わせを短時間で試行することが可能です。
もし、リストに記載されているIDとパスワードの組み合わせが、実際に利用者が使用しているものと一致した場合、攻撃者はそのアカウントへのアクセスに成功します。アカウントにアクセスできた攻撃者は、個人情報や機密情報の盗み見、なりすましによる詐欺行為、サービスの妨害行為など、様々な不正行為を行うことが可能になります。
パスワードリスト攻撃は、一見単純な方法ですが、広く利用されているパスワードや、使い回しが多いパスワードに対しては、非常に有効な攻撃手法となります。
攻撃手法 | 攻撃の流れ | 攻撃者の目的 |
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パスワードリスト攻撃 |
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パスワードリスト攻撃の特徴
– パスワードリスト攻撃の特徴パスワードリスト攻撃は、不正アクセスを試みる攻撃手法の一つです。この攻撃の特徴は、攻撃者が事前に不正に入手した、漏洩した可能性のあるID・パスワードの組み合わせリストを用いる点にあります。このリストを使って、攻撃対象のシステムにログインを試みます。パスワードリスト攻撃は、総当たり攻撃(ブルートフォース攻撃)のように、ランダムなパスワードを何度も試行する攻撃と比較して、試行回数が少ないという特徴があります。これは、既に漏洩した可能性のあるパスワードをピンポイントで試すためです。そのため、不正なアクセスを検知するシステムでも、見逃してしまう可能性があります。さらに、パスワードリスト攻撃は、複数のウェブサイトで同じIDとパスワードを使い回しているユーザーにとって、大きな脅威となります。攻撃者は、あるウェブサイトから漏洩したIDとパスワードの組み合わせを用いて、他のウェブサイトへも不正アクセスを試みます。もし、ユーザーが複数のウェブサイトで同じIDとパスワードを使い回していれば、攻撃者は容易に複数のアカウントを乗っ取ることができてしまいます。このように、パスワードリスト攻撃は、攻撃回数自体が少なく、検知が難しいという点と、ユーザーのパスワード使い回しによって、複数のアカウントが危険にさらされる可能性があるという点で、大きな脅威となりえます。
項目 | 内容 |
---|---|
攻撃手法 | 不正に入手したID・パスワードリストを使用し、ログインを試みる |
特徴 | 総当たり攻撃と比較して試行回数が少ないため、検知が難しい |
脅威 | パスワード使い回しをしている場合、複数のアカウントが乗っ取られる危険性がある |
パスワードリスト攻撃によるリスク
近年、インターネット上のサービスの利用が増加する一方で、パスワードリスト攻撃による被害が深刻化しています。パスワードリスト攻撃とは、攻撃者が事前に不正に入手した大量のIDとパスワードの組み合わせリストを用いて、様々なサービスに不正ログインを試みる攻撃です。
この攻撃によるリスクは、個人と企業の両方に及びます。
個人が被害に遭った場合、金銭的な損失が発生する可能性があります。例えば、オンラインバンキングやショッピングサイトで不正利用されれば、預金の引き出しや不正な商品の購入が行われてしまうかもしれません。また、個人情報や機密情報が盗み取られれば、プライバシーの侵害やなりすまし被害など、深刻な影響を受ける可能性があります。
企業が被害に遭った場合、顧客情報や機密データの漏洩は、企業の信頼失墜や経済的な損失に繋がりかねません。顧客からの信頼を失えば、その後の事業活動に大きな支障をきたす可能性があります。
このように、パスワードリスト攻撃は、個人と企業の双方にとって大きな脅威となっています。そのため、パスワードの管理を徹底するなど、セキュリティ対策を強化することが重要です。
被害者 | リスク |
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個人 | – 金銭的な損失 – プライバシーの侵害 – なりすまし被害 |
企業 | – 企業の信頼失墜 – 経済的な損失 – 事業活動への支障 |
パスワードリスト攻撃への対策
インターネット上に公開された大量のIDとパスワードの組み合わせリストを用いて、不正アクセスを試みる攻撃をパスワードリスト攻撃といいます。この攻撃から身を守るためには、まず、複数のウェブサイトで同じIDとパスワードを使い回さないようにすることが何よりも重要です。あなたの利用している他のサービスで漏洩が発生し、その情報が攻撃者の手に渡った場合、同じIDとパスワードを使っているサービスは全て危険にさらされます。
パスワードは、サービスごとに異なる、複雑で推測されにくいものを設定しましょう。推測されにくいパスワードは、他人には分かりにくく、あなた自身も覚えにくいものです。そこで、パスワード管理ソフトを利用するのも有効な手段です。パスワード管理ソフトは、複雑なパスワードを生成し、安全に保管してくれる便利なツールです。
さらに、パスワードに加えて、スマートフォンなどに送信される確認コードの入力が必要となる二段階認証や多要素認証を導入することも、セキュリティを強化する上で有効です。
企業においては、従業員に対してパスワードリスト攻撃を含む、様々なセキュリティ脅威とその対策に関する意識向上のための研修を定期的に実施することが重要です。また、社内システムへのアクセス制御を強化し、不正なアクセスを未然に防ぐための対策も必要となります。
パスワードリスト攻撃への対策 | 具体的な対策内容 |
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ID・パスワードの使い回し防止 | 複数のWebサイトで同じIDとパスワードを使い回さない |
複雑なパスワードの使用 | サービスごとに異なる、推測されにくいパスワードを設定する パスワード管理ソフトの利用 |
二段階認証・多要素認証の導入 | パスワードに加えて、スマートフォンなどに送信される確認コードの入力 |
従業員へのセキュリティ研修 | パスワードリスト攻撃を含む、様々なセキュリティ脅威とその対策に関する意識向上 |
社内システムへのアクセス制御の強化 | 不正なアクセスを未然に防ぐための対策 |