危険なマルウェア「クリッパー」にご用心
セキュリティを高めたい
先生、「クリッパー・マルウェア」って、どんなものですか?難しそうな名前で、よく分かりません。
情報セキュリティ専門家
「クリッパー・マルウェア」は、パソコンに感染して悪いことをする、ウイルスの一種だよ。特に、お金を盗むことに使われることが多いんだ。
セキュリティを高めたい
お金を盗む?でも、どうやって?
情報セキュリティ専門家
例えば、インターネットで買い物をするときに、コピー&ペーストを使うよね?あの時、一時的に保存される場所を狙って、パスワードやクレジットカード番号を盗み見するんだ。
クリッパー・マルウェアとは。
「情報セキュリティの言葉で『クリッパー・マルウェア』というのは、パソコンに感染して、そのパソコンでコピーした情報を盗み取って悪用する悪いプログラムのことです。特に、仮想通貨のお財布を狙って、お金を盗むために使われることが多いです。他にも、『クリップボード・スティーラー』、『クリップボード・ハイジャッカー』、『クリップ・バンカー』などと呼ばれることもあります。
クリッパーとは
– クリッパーとはクリッパー・マルウェアは、パソコンやスマートフォンに侵入し、利用者がコピー&ペーストに使うクリップボードの情報を盗み出す悪意のあるプログラムです。クリップボードは、ウェブサイトのアドレスや文章の一部などを一時的に保管しておく機能で、コピー操作を行うと情報がクリップボードに保存されます。例えば、ウェブサイトのアドレスをコピーして、別の場所へ貼り付けたり、文章の一部をコピーして、別の文書に貼り付けたりする際に利用されます。クリッパー・マルウェアはこの仕組みを悪用し、クリップボードに保存された情報を密かに盗み見ています。利用者がIDやパスワード、クレジットカード番号などをコピーすると、その情報がクリッパー・マルウェアによって盗み取られてしまう可能性があります。クリッパー・マルウェアから身を守るためには、セキュリティソフトを導入し、常に最新の状態に保つことが重要です。また、不審なウェブサイトへのアクセスを避けたり、身に覚えのないメールに記載されたリンクをクリックしたりしないなど、日頃から情報セキュリティ対策を心がけることが大切です。
項目 | 内容 |
---|---|
定義 | パソコンやスマートフォンに侵入し、クリップボードの情報を盗み出す悪意のあるプログラム |
クリップボードとは | ウェブサイトのアドレスや文章の一部などを一時的に保管しておく機能 |
盗まれる情報 | ID、パスワード、クレジットカード番号など、クリップボードにコピーされた情報 |
対策 | – セキュリティソフトの導入と最新の状態の維持 – 不審なウェブサイトへのアクセスを避ける – 身に覚えのないメールのリンクをクリックしない |
クリッパーの狙い
「クリッパー」と呼ばれる悪意のあるプログラムは、利用者の重要な情報を盗み取ることを目的としています。特に、仮想通貨を保管するための「ウォレット」と呼ばれる仕組みの住所や、それにアクセスするためのパスワードを盗もうとします。
仮想通貨の取引では、ウォレットの住所をコピーして貼り付ける操作が頻繁に行われます。この時、クリッパーが密かに活動を始めます。利用者が正しいウォレットの住所をコピーしたつもりでも、クリッパーがそれを別の住所にすり替えてしまうのです。そして、利用者は何も知らないまま送金手続きを進めてしまいます。その結果、送金した資産は、本来の宛先ではなく、攻撃者の手に渡ってしまうのです。
クリッパーは、巧妙に正規のプログラムになりすますため、見つけることが非常に困難です。そのため、利用者は、常に最新のセキュリティ対策ソフトを使用し、怪しいウェブサイトへのアクセスを避けるなど、日頃から注意を払う必要があります。
脅威 | 目的 | 手口 | 対策 |
---|---|---|---|
クリッパー | 仮想通貨の盗難 | – ウォレットのアドレスを偽物にすり替える – 利用者が気づかないうちに攻撃者のアドレスに送金させる |
– 最新のセキュリティ対策ソフトを使用する – 怪しいウェブサイトへのアクセスを避ける |
クリッパーの危険性
クリッパー型不正プログラムは、その名の通り、まるでハサミで切り取るように、ユーザーが知らない間に情報を盗み出す悪質なプログラムです。その恐ろしさは、感染していても気づくことが非常に難しい点にあります。
例えば、パソコンの動作が遅くなったり、身に覚えのない広告が表示されたり、といった分かりやすい異変が起きれば、私たちはすぐにパソコンの異常に気づき、対策を取ることができます。しかし、クリッパー型不正プログラムは、そうした分かりやすい兆候を見せることなく、密かに活動します。
クリッパー型不正プログラムが主に狙うのは、インターネットバンキングのIDやパスワード、クレジットカード情報といった、金銭に直結する重要な情報です。これらの情報は、私たちが普段何気なく利用するウェブサイトやサービスに入力する際に用いられます。クリッパー型不正プログラムは、まさにそうした何気ない瞬間を狙って、入力された情報をこっそりと盗み取ります。
さらに、近年では、セキュリティ対策ソフトを巧みに回避する、より高度なクリッパー型不正プログラムも出現しています。そのため、セキュリティ対策ソフトを導入していても、完全に安心できるわけではありません。
このような状況下では、私たち自身が情報セキュリティに関する知識を深め、クリッパー型不正プログラムの脅威から身を守る意識を持つことが何よりも重要と言えるでしょう。
クリッパー型不正プログラムの特徴 | 詳細 |
---|---|
潜伏性 | 感染しても気づくことが難しい。動作が遅くなったり、身に覚えのない広告が表示されたりといった分かりやすい兆候を見せない。 |
標的情報 | インターネットバンキングのIDやパスワード、クレジットカード情報など、金銭に直結する重要な情報 |
盗難方法 | ユーザーがウェブサイトやサービスに入力する際に、その情報をこっそりと盗み取る |
高度化 | セキュリティ対策ソフトを回避する、より高度なものが登場 |
クリッパーから身を守るには
近年、金銭を狙った悪質なプログラムが流行しています。その中でも「クリッパー」と呼ばれるものは、あなたの大切な財産を奪う可能性があります。この危険なプログラムから身を守るためには、いくつかの重要な点に注意する必要があります。
まず、インターネットを閲覧する際には、アクセスするウェブサイトには十分注意を払いましょう。怪しい広告や、見たことのないウェブサイトには不用意にアクセスしないように心がけてください。
また、電子メールやウェブサイトからダウンロードしたファイルを開く際には、送信元が信頼できるかどうか、ファイルの種類に問題がないかを必ず確認しましょう。身に覚えのないファイルや、不自然な名前のファイルは開かないようにすることが大切です。
お使いの携帯電話やパソコンの基本ソフトや、セキュリティ対策のソフトは、常に最新の状態に保ちましょう。古いままの状態では、新たな脅威に対応できず、クリッパーの侵入を許してしまう可能性があります。こまめな更新が、安全性を高める上で重要です。
仮想通貨を扱う際には、特に注意が必要です。ウォレットのアドレスをコピー&ペーストする際は、入力先のアドレスが正しいことを必ず確認しましょう。アドレスを少しでも間違えると、全く別の相手に送金してしまう可能性があり、一度送金してしまうと取り戻すことは非常に困難です。
インターネットを利用する際には、「おかしいな?」と少しでも感じたら、行動を一旦止めて、周りの人に相談したり、公式な情報源で確認することが大切です。日頃から情報収集と予防を心がけ、安全なデジタルライフを送りましょう。
対策項目 | 具体的な対策内容 |
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インターネット閲覧時の注意点 |
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ファイルの取り扱い |
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ソフトウェアの管理 |
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仮想通貨取引時の注意点 |
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その他 |
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まとめ
近年、クリッパー・マルウェアと呼ばれる巧妙なコンピュータウイルスによる被害が増加しています。クリッパー・マルウェアは、その名の通り、まるで盗人が財布からお金を抜き取るように、気づかれないうちに金銭情報を盗み取る悪質なプログラムです。
クリッパー・マルウェアは、主に仮想通貨の取引において猛威を振るっています。仮想通貨のアドレスは、複雑な文字列で表示されるため、利用者は自分のアドレスをコピー&ペーストして取引を行うことが一般的です。クリッパー・マルウェアはこのような利用者の行動に目をつけ、コピー&ペーストの機能に侵入します。そして、利用者が仮想通貨のアドレスをコピーすると、それとなく、あらかじめ攻撃者が用意した別のアドレスに書き換えてしまうのです。
利用者は、何も知らずに書き換えられたアドレス宛てに仮想通貨を送金してしまいます。送金が完了した後に、自分の資産が知らないアドレスに送金されていることに気づき、被害に遭ったことに気づくのです。
このような被害を防ぐためには、セキュリティソフトの導入はもちろんのこと、OSやソフトウェアを常に最新の状態に保つことが重要です。また、仮想通貨取引を行う際は、信頼できるセキュリティ対策の施された環境で行うように心がけましょう。
脅威 | 概要 | 対策 |
---|---|---|
クリッパー・マルウェア | 仮想通貨アドレスのコピー&ペースト機能に侵入し、攻撃者が用意したアドレスに書き換えることで金銭を盗むマルウェア。 |
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