QNAP製NASを狙うランサムウェア「DeadBolt」にご用心

QNAP製NASを狙うランサムウェア「DeadBolt」にご用心

セキュリティを高めたい

『DeadBolt』って、情報セキュリティの分野でどんな意味の言葉ですか?

情報セキュリティ専門家

それは、コンピューターウイルスの一種で、特に「ランサムウェア」と呼ばれるものだよ。データを勝手に暗号化して、元に戻す代わりに身代金を要求するんだ。

セキュリティを高めたい

データを勝手に暗号化…って、何か具体的な被害の例はありますか?

情報セキュリティ専門家

2022年に、ある会社のネットワークに繋がった保管庫が『DeadBolt』によって攻撃を受けた事例があるよ。保管庫に保存されていたデータは全て暗号化され、アクセスできなくなってしまったんだ。

DeadBoltとは。

「DeadBolt」という言葉は、コンピューターのセキュリティに関する言葉で、データを人質に取って金銭を要求する悪いプログラムの一種です。このプログラムは、狙ったコンピューターに侵入した後、中のデータを勝手に暗号化して使えなくしてしまい、元に戻す代わりに身代金を要求してきます。2022年の1月と9月には、QNAPという会社が作ったネットワーク機器の弱点を利用して、攻撃を仕掛けてきたことが確認されています。

ランサムウェアとは

ランサムウェアとは

– ランサムウェアとはランサムウェアは、まるで誘拐犯のように、あなたの大切なデータを利用できなくし、その解放と引き換えに金銭を要求する悪意のあるプログラムです。ランサムウェアは、企業の重要なシステムや個人のパソコンに侵入し、写真や文書などのファイルを暗号化して、使用できない状態にします。まるで鍵をかけられた宝箱のように、アクセスが制限され、開けることができなくなります。さらに、システム自体を操作不能にするケースもあり、パソコンが起動しなくなったり、重要なアプリケーションが使えなくなったりするなど、深刻な被害をもたらします。攻撃者は、暗号化を解除したり、システムを正常な状態に戻すことと引き換えに、「身代金」を要求します。身代金の額は、攻撃対象の規模や重要度によって異なりますが、数万円から数億円に上ることもあります。恐ろしいことに、身代金を支払ったとしても、データが本当に復元される保証はありません。攻撃者は約束を破り、さらなる金銭を要求したり、盗んだデータを悪用したりする可能性もあります。また、一度攻撃を受けた組織は、セキュリティ対策の甘さを突かれ、再びランサムウェアの被害に遭う可能性も高くなります。ランサムウェアは、巧妙な手口で私たちを狙っています。怪しいメールの添付ファイルを開いたり、安全性が確認されていないウェブサイトにアクセスしたりするだけで、感染する可能性があります。そのため、日頃からセキュリティ対策を徹底し、怪しい動きには十分注意することが大切です。

項目 内容
定義 データを人質に取り、その解放と引き換えに金銭を要求する悪意のあるプログラム
攻撃対象 企業の重要システムや個人のパソコン
被害
  • ファイルの暗号化による使用不能
  • システムの操作不能(起動不可、アプリケーションの使用不可など)
身代金の額 数万円~数億円
身代金支払い後のリスク
  • データが復元されない可能性
  • さらなる金銭要求
  • 盗んだデータの悪用
  • セキュリティ対策の甘さを突かれ、再攻撃を受ける可能性
感染経路
  • 怪しいメールの添付ファイルを開く
  • 安全性が確認されていないウェブサイトへのアクセス
対策 セキュリティ対策の徹底、怪しい動きへの注意

DeadBoltの特徴

DeadBoltの特徴

– DeadBoltの特徴DeadBoltは、インターネットに接続された機器の中で、特にQNAP製のネットワーク接続ストレージ(NAS)を狙うランサムウェアとして知られています。NASは、企業の機密情報や個人の写真、動画など、重要なデータを保存するためによく利用されています。そのため、攻撃者にとって格好の標的となっています。DeadBoltは、このNASの脆弱性、つまり、システムの弱点をつくことで、外部から侵入します。そして、保存されている写真や文書などのデータを暗号化し、アクセスできないようにしてしまいます。その上で、データの暗号化を解除する decryption key と引き換えに、身代金を要求してきます。要求される身代金は仮想通貨で支払うよう指示されることが一般的です。他のランサムウェアと比較して、DeadBoltの要求する身代金の額が比較的低いケースも見られます。しかし、身代金を支払ったとしても、データが確実に復旧する保証はありません。むしろ、攻撃者を助長し、さらなる攻撃を招く可能性もあります。そのため、DeadBoltの被害に遭っても、決して身代金を支払うべきではありません。

項目 内容
種類 ランサムウェア
標的 QNAP製のNAS
攻撃方法 NASの脆弱性を利用した侵入
データの暗号化
要求 データ復号のための身代金
(仮想通貨で支払いを要求)
特徴 身代金の額が比較的低いケースも
身代金を支払ってもデータ復旧の保証はない

DeadBoltによる攻撃の報告

DeadBoltによる攻撃の報告

2022年1月から9月にかけて、QNAP製のネットワーク接続ストレージ(NAS)を狙った「DeadBolt」と呼ばれるランサムウェアによる攻撃が、世界中で確認されました。この攻撃は、NASのセキュリティ上の弱点をついたもので、多くの利用者が被害を受けました。
ランサムウェアとは、感染した機器内のファイルを暗号化し、その復号と引き換えに金銭を要求する不正なプログラムです。今回の攻撃では、DeadBoltはNASに保存された重要なデータなどを暗号化し、利用者に対して復号のための身代金を要求しました。
セキュリティ専門家によると、DeadBoltは常に進化しており、今後も新たな脆弱性を悪用して攻撃してくる可能性が高いと警告しています。そのため、QNAP製のNASに限らず、ネットワークに接続された機器は常に最新のソフトウェアに更新し、セキュリティ対策を万全にすることが重要です。
具体的には、メーカーが提供するセキュリティパッチを適用することや、強力なパスワードを設定することが有効です。また、万が一感染した場合に備え、重要なデータは定期的にバックアップを取得しておくなど、日頃から対策をしておくことが重要です。

脅威 概要 対策
DeadBolt ランサムウェア 2022年1月から9月にかけてQNAP製のNASを狙った攻撃。NASの脆弱性を突き、保存されたデータを暗号化し、身代金を要求する。
  • NASのソフトウェアを最新の状態に保つ。
  • メーカーが提供するセキュリティパッチを適用する。
  • 強力なパスワードを設定する。
  • 重要なデータは定期的にバックアップを取得する。

DeadBoltから身を守るために

DeadBoltから身を守るために

近年、DeadBoltと呼ばれるコンピューターウイルスによる被害が拡大しています。これは、ネットワークに接続された保存装置を狙い、保存されているファイルを暗号化して使えなくしてしまう悪質なものです。身代金を要求する脅迫状が表示され、支払わない限りファイルが元に戻らないというケースが後を絶ちません。このような被害から大切なデータを守るためには、いくつかの効果的な対策を講じることが重要です。

まず、お使いのネットワーク接続保存装置の動作を管理するソフトウェアを常に最新の状態に保つことが重要です。製造元が提供する更新プログラムを定期的に適用することで、ウイルスに対する防御を最新の状態に維持できます。

次に、接続する際のパスワードを複雑なものにすることが重要です。推測されやすい簡単なパスワードではなく、数字や記号などを組み合わせた複雑なパスワードを設定することで、不正なアクセスを阻止することができます。

さらに、重要なデータは定期的に別の場所に複製を作成し保存することが重要です。万が一、ウイルスによって保存装置内のデータが暗号化されてしまった場合でも、別の場所に保存された複製があれば、被害を最小限に抑えることができます。

これらの対策を組み合わせることで、DeadBoltのような悪質なウイルスから大切なデータを守るための備えを万全にすることができます。

対策 詳細
ソフトウェアの更新 ネットワーク接続保存装置のソフトウェアを常に最新の状態に保つ。製造元からの更新プログラムを定期的に適用する。
パスワードの複雑化 推測されにくい、数字や記号などを組み合わせた複雑なパスワードを設定する。
データのバックアップ 重要なデータは定期的に別の場所に複製を作成し保存する。

まとめ

まとめ

今回は、ネットワークに接続された記憶装置を狙う危険なコンピューターウイルス、「DeadBolt」についてまとめました。

DeadBoltは、記憶装置に保存されたファイルを勝手に暗号化してしまい、元に戻すための「鍵」と引き換えに金銭を要求する、いわゆる「身代金要求型ウイルス」です。

セキュリティ対策が甘いと、DeadBoltに感染し、重要なデータが読めなくなってしまう危険性があります。写真や動画、仕事のファイルなど、二度と取り戻せない大切なデータを守るためにも、DeadBoltへの対策は必要不可欠です。

DeadBoltの脅威から身を守るためには、常に最新の情報を集め、適切な対策を講じることが重要です。具体的には、記憶装置のファームウェア(基本ソフト)を最新版に更新したり、怪しいウェブサイトへのアクセスを避けたりするなど、日頃からウイルス対策を心がけましょう。

また、万が一DeadBoltに感染してしまった場合に備え、日頃からこまめにデータのバックアップを取っておくことも大切です。バックアップがあれば、たとえ記憶装置がウイルスに感染しても、データを復元することができます。

DeadBoltは、私たちにとって大きな脅威です。しかし、正しい知識と対策を身につけることで、被害を防ぐことができます。この機会に、改めてセキュリティ対策を見直し、大切なデータを守りましょう。

脅威 概要 対策
DeadBolt ネットワーク接続された記憶装置を狙う身代金要求型ウイルス。ファイルを暗号化し、復号と引き換えに金銭を要求する。
  • 記憶装置のファームウェアを最新版に更新する
  • 怪しいウェブサイトへのアクセスを避ける
  • 日頃からデータのバックアップを取っておく