ウィルス対策

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潜む脅威:マクロウイルスとその対策

私たちは日々、電子メールやウェブサイトを通じて、様々なファイルをやり取りしています。中でも、文書作成ソフトで作成されたファイルは、仕事でもプライベートでも頻繁に利用されていますよね。一見、何の問題もなさそうに見えるこれらのファイルですが、実は、開いた瞬間にコンピュータウイルスに感染してしまう危険性が潜んでいることをご存知でしょうか。 その脅威の一つとして挙げられるのが、「マクロウイルス」です。マクロとは、文書作成ソフトに搭載されている機能の一つで、一連の操作を自動化するために使われます。この便利なマクロ機能を悪用し、ウイルスを実行させるものがマクロウイルスです。 例えば、悪意のある人物が作成した、ウイルスを含んだ文書ファイルを開いてしまうと、マクロが自動的に実行され、コンピュータがウイルスに感染してしまいます。感染すると、個人情報や重要なデータが盗まれたり、コンピュータが勝手に操作されたりするなどの被害が発生する可能性があります。 このような被害を防ぐためには、不審なファイルは開かない、発信元が不明なメールに添付されたファイルは開かない、といった基本的な対策を徹底することが重要です。また、文書作成ソフトのマクロ機能を普段使用しない場合は、セキュリティ設定でマクロの実行を無効化しておくことも有効な対策です。
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AMSI:Windowsの多層防御を支える縁の下の力持ち

皆さんは、パソコンをウイルスや不正なプログラムから守るために、ウイルス対策ソフトを入れていると思います。しかし、Windowsパソコンには、そのようなソフト以外にも、皆さんの知らないところで活躍している様々なセキュリティ対策が備わっています。その一つが、今回紹介するAMSI (Windows Antimalware Scan Interface)です。 AMSIは、Windows 8.1以降に標準搭載されているセキュリティ機能で、ウイルス対策ソフトなどのセキュリティ製品と連携して動作します。具体的には、アプリやスクリプトなどが実行される際に、AMSIはそれらの内容をセキュリティ製品に渡して検査を依頼します。もし、悪意のあるコードが発見された場合、セキュリティ製品はそれをブロックし、パソコンへの被害を防ぎます。 AMSIは、従来のウイルス対策ソフトでは検知が難しかった、ファイルレス攻撃と呼ばれるタイプの攻撃にも有効です。ファイルレス攻撃とは、悪意のあるコードをファイルとして保存せずに、直接メモリー上で実行する攻撃です。AMSIは、このような攻撃に対しても、コードの内容を検査することで、攻撃を阻止することができます。 AMSIは、Windowsパソコンを様々な脅威から守るための重要な防衛線の一つです。AMSIを搭載したWindowsパソコンと、最新のウイルス対策ソフトを組み合わせることで、より強固なセキュリティ対策を実現できます。
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目に見えない脅威:コンピュータウイルスとは

- コンピュータウイルスの定義コンピュータウイルスは、生物のウイルスが他の生物の細胞に寄生して増殖していくのと同じように、他の正常なプログラムに自分のコピーを埋め込み、自己複製を行う悪意のあるプログラムです。まるで生きているウイルスのように、感染したコンピュータ内で自分の複製を作り出し、次々と他のファイルやプログラムに感染を広げていきます。ウイルスは、自己複製を行うだけでなく、感染したコンピュータに対して様々な悪影響を及ぼします。例えば、保存されているデータの破壊や改ざん、コンピュータの動作を不安定にさせる、外部に情報を不正に送信するなど、その被害は多岐に渡ります。ウイルスは、感染経路も様々です。電子メールの添付ファイル、不正なウェブサイトへのアクセス、USBメモリなどの外部メディアを経由して感染することがあります。そのため、ウイルス感染を防ぐためには、不審なメールの添付ファイルを開かない、信頼できるソフトウェア以外はインストールしない、OSやセキュリティソフトを常に最新の状態に保つなど、日頃から適切なセキュリティ対策を講じることが重要です。コンピュータウイルスは、常に進化を続けており、その手口も巧妙化しています。セキュリティ対策を怠ると、知らないうちにウイルスに感染し、深刻な被害を受けてしまう可能性があります。常に最新の情報を収集し、適切な対策を講じるように心がけましょう。
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マルウェアを識別する技術:シグネチャ

- シグネチャとは コンピュータの世界において、悪意のあるソフトウェア、いわゆる「マルウェア」は、日々進化を遂げています。その脅威からシステムやデータを保護するために、様々な対策技術が開発されていますが、その中でも重要な役割を担うのが「シグネチャ」です。 シグネチャとは、マルウェアを特定するための、言わば「指紋」のようなものです。人間一人ひとりの指紋が異なるように、マルウェアもそれぞれ固有の特徴を持っています。この特徴をパターン化し、データベースに登録しておくことで、未知のファイルやプログラムを検査する際に、それがマルウェアかどうかを判別することが可能となります。 では、具体的にどのような情報がシグネチャとして利用されるのでしょうか?代表的なものとしては、ファイルのサイズ、プログラムのコード断片、ハッシュ値などが挙げられます。これらの情報は、マルウェアの種類によって異なり、セキュリティ専門家によって分析され、データベースに登録されます。 セキュリティソフトは、このデータベースに登録されたシグネチャと照らし合わせることで、マルウェアの侵入を未然に防いでいるのです。ただし、シグネチャはあくまでも既知のマルウェアを検知するための技術であるため、未知のマルウェアに対しては有効性が低いという側面も持ち合わせています。そのため、近年では、シグネチャに頼らない、より高度なマルウェア対策技術の開発も進められています。
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Macを守る影の立役者MRT

皆さんは、「MRT」という機能をご存知でしょうか? おそらく、Macを購入した際に初期設定など、何か特別な操作をした覚えがない方がほとんどだと思います。しかし実は、MRTはMacに標準搭載されているセキュリティ対策ソフトの一つで、皆さんのMacを陰ながら守る重要な役割を担っています。 MRTは、「マルウェア除去ツール」の略称で、その名の通り、Macに感染する可能性のある悪意のあるソフトウェア(マルウェア)を検出して駆除するためのツールです。 MRTは、バックグラウンドで自動的に動作し、Macに害を及ぼす可能性のある既知のマルウェアをスキャンして検出します。もし、マルウェアが検出された場合は、MRTはそれを自動的に削除し、Macへの被害を未然に防ぎます。 このように、MRTはMacユーザーが意識することなく、常にMacをマルウェアの脅威から保護してくれる心強い味方なのです。
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Microsoft Security Essential:過去の脅威から学ぶ

かつて、パソコンの世界を脅威から守る頼もしい守護者のような存在がありました。「マイクロソフト セキュリティ エッセンシャル」という名前のそのソフトは、無料で使うことができ、多くの人が自分のパソコンにインストールしていました。当時、ウイルスや悪意のあるプログラムがパソコンに侵入し、大切なデータが消えてしまったり、パソコンが使えなくなってしまうといった被害が問題になっていました。しかし、セキュリティ エッセンシャルは、まるで門番のように、そうした脅威がパソコンに近づくと、怪しいファイルやプログラムを検知してブロックし、人々の大切なデータやパソコンを守ってくれていました。 多くの人がセキュリティ エッセンシャルの強力な保護に助けられ、安心してパソコンを使うことができました。しかし、時代は常に進歩していきます。そして、パソコンを脅かす新たな敵が現れ始めました。それは、従来のウイルスよりもさらに巧妙になり、セキュリティ エッセンシャルでは太刀打ちできないものも出てきました。そこで、新たな脅威からパソコンを守るために、より強力で高度なセキュリティ対策が必要となりました。 セキュリティ エッセンシャルは、かつて多くの人々にとって頼もしい守護者でしたが、時代の流れとともにその役割を終えることになりました。しかし、セキュリティ エッセンシャルが私たちに残してくれた教訓は、決して忘れられることはありません。それは、常に進化する脅威から身を守るためには、私たち自身もセキュリティ対策の知識を深め、最新の技術を取り入れていく必要があるということです。
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ウイルス対策ソフト:AVの基礎知識

近年、インターネットの普及に伴い、コンピュータウイルスや悪意のあるソフトウェア(マルウェア)による被害が後を絶ちません。これらの脅威から大切な情報を守るためには、ウイルス対策ソフトが不可欠です。 ウイルス対策ソフトは、一般的に「パターンマッチング」と「ヒューリスティック分析」といった技術を用いて、ウイルスやマルウェアを検知、駆除します。日々新たに発見される脅威にも対応するため、ウイルス定義ファイルと呼ばれるデータベースを常に最新の状態に保つことが重要です。 ウイルス対策ソフトは、パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットなど、インターネットに接続するあらゆる機器に導入することが推奨されます。 また、ウイルス対策ソフトを導入するだけでなく、ソフトウェアのアップデートや、不審なメールを開封しないなど、日頃からのセキュリティ対策を心がけることも重要です。