サイバー脅威情報を共有する共通言語:STIXとは
近年、悪意を持ったコンピュータ技術の利用は巧妙化し、その件数は増加し続けています。企業や団体が、自分たちの力で全ての危険性に関する情報を入手し、対応することは難しい状況になっています。このような状況下で重要となるのが、危険性に関する情報を複数の組織間で共有し、互いに助け合いながらコンピュータ技術を悪用した攻撃に対抗する体制、いわゆる脅威情報の有効活用です。
脅威情報の共有は、攻撃に使われる可能性のある弱点や、攻撃の兆候をいち早く察知することに役立ちます。攻撃者たちは常に新たな手口を開発しており、ある組織が被害を受けた攻撃の情報は、他の組織にとっても貴重な防御策となります。情報を共有することで、新たな攻撃手法への対策を迅速に講じ、被害の拡大を防ぐことができます。
脅威情報の共有を実現するためには、業界団体や政府機関などが提供する情報共有の枠組みを活用することが有効です。これらの枠組みを通じて、参加組織間で非公開の情報交換が可能となり、より詳細かつ最新の情報を入手することができます。また、情報共有システムの導入や、担当者間の定期的な情報交換会なども有効な手段となります。
脅威情報の有効活用は、今日のコンピュータ技術を悪用した攻撃から企業や組織を守る上で必要不可欠な要素となっています。積極的に情報共有に取り組み、安全な情報環境の実現を目指しましょう。