トロイの木馬

マルウェア対策

見えない脅威:マルウェアの多様な手口と対策

- マルウェアとは何かマルウェアは、私たちの身近にあるコンピュータやスマートフォン、そしてそれらを繋ぐネットワークに侵入し、悪意のある動作を引き起こすソフトウェアやコードです。まるで悪意を持った誰かが密かに仕掛けた罠のように、知らないうちにコンピュータやスマートフォンに入り込み、様々な問題を引き起こします。マルウェアは、その名の通り、「悪意のある」ソフトウェアです。 個人情報や企業秘密など、重要な情報を盗み見たり、保存されているファイルを勝手に消去したり、さらにはコンピュータを乗っ取って、他のコンピュータへ攻撃するなど、様々な被害をもたらします。マルウェアは、まるで忍び寄る影のように、私たちの知らない間にシステムに潜み、情報を盗み見たり、機器を操作したりする可能性があります。その影響は個人レベルにとどまらず、企業や組織の機密情報漏洩、サービスの妨害など、社会全体に大きな混乱をもたらす可能性も孕んでいます。例えば、インターネットバンキングの利用中に、マルウェアによってパスワードを盗み取られ、預金を不正に送金されてしまうかもしれません。あるいは、重要なファイルが暗号化され、身代金を要求されるかもしれません。このように、マルウェアは私たちの生活に大きな影響を与える可能性があります。マルウェアから身を守るためには、セキュリティソフトの導入や、怪しいウェブサイトへのアクセスを控えるなど、日々の心掛けが重要です。
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スマホを狙う新たな脅威:Hydraとは?

近年、スマートフォンを狙った悪意のある攻撃が増加しており、その手口も巧妙化しています。中でも「Hydra(ヒドラ)」と呼ばれる不正なプログラムは、銀行の利用者を狙ったもので、大きな脅威となっています。 Hydraは2019年に初めて発見されて以来、世界中の利用者を悩ませてきました。特にヨーロッパ地域で多く確認されており、インターネットバンキングのアプリを悪用し、金銭を盗み出すことを目的としています。 Hydraの最も恐ろしい点は、その巧妙な偽装技術にあります。本物と見分けがつかない偽のログイン画面を表示することで、利用者を騙してIDやパスワードなどの重要な情報を入力させます。この偽の画面は、本物の銀行アプリとほとんど同じように見えるため、利用者は騙されていることに気づきません。 さらに、Hydraは感染したスマートフォンを乗っ取り、利用者の知らないうちに不正な操作を実行することも可能です。例えば、SMS認証を突破して不正送金を行ったり、他のアプリにログインして個人情報を盗み出したりするなどの危険性も秘めています。 Hydraによる被害を防ぐためには、身に覚えのないアプリをインストールしない、公式のアプリストア以外からアプリをダウンロードしないなど、基本的なセキュリティ対策を徹底することが重要です。また、銀行やセキュリティソフト会社から提供される最新の情報を入手し、常に警戒を怠らないように心掛けることが大切です。
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Remcos:潜む脅威とその手口

近年、企業を狙ったサイバー攻撃は、より巧妙化しており、手口も複雑になってきています。なかでも、「レムコス」と呼ばれる遠隔操作ツールを使った攻撃は、大きな脅威となっています。 レムコスは、攻撃者が、侵入した先のコンピュータをあたかも自分のもののように、遠隔地から自由に操作することを可能にするツールです。このツールは、まさにサイバー攻撃の凶器と呼ぶにふさわしく、企業にとっては大変危険なものです。 レムコスを使うことで、攻撃者は、機密情報である顧客データや企業の財務情報などを盗み出す情報漏洩を引き起こす可能性があります。また、システムに不正なプログラムをインストールして、重要なシステムを停止させたり、改ざんしたりするなど、企業活動に大きな支障をきたす可能性も孕んでいます。 さらに恐ろしいことに、レムコスは、その高い隠蔽性から、感染したことに気づきにくいという特徴も持ち合わせています。知らないうちに感染し、重要な情報が盗み出されているという事態も起こりうるのです。 このような脅威から企業を守るためには、セキュリティ対策ソフトの導入や、従業員へのセキュリティ意識向上のための研修など、多層的な対策を講じることが重要です。
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企業向け電話システム「3CX」へのサイバー攻撃:その脅威と対策

「3CX」は、世界中の様々な規模の企業で広く採用されている人気の高い電話システムです。インターネットを通じて音声通話を可能にする技術を用いており、従来の電話回線を使用するシステムと比べて、大幅なコスト削減を実現できる点が、多くの企業から支持を集めています。 その利用範囲は広く、世界190を超える国と地域で、60万社以上の企業が導入し、円滑な社内コミュニケーションを実現するだけでなく、顧客との連絡手段としても重要な役割を担っています。 「3CX」の魅力は、その柔軟性にもあります。パソコン用のソフトとしてだけでなく、スマートフォン用のアプリとしても提供されているため、場所を選ばずに利用できます。また、様々な種類の機器に対応しているため、企業は既存の設備を活かしながら、スムーズにシステムを導入することができます。 さらに、「3CX」は、他のビジネスツールとの連携機能も充実しています。例えば、顧客管理システムやメッセージアプリと連携させることで、顧客とのやり取りを一元管理したり、業務の効率化を図ったりすることが可能になります。このように、「3CX」は、単なる電話システムにとどまらず、企業全体のコミュニケーション基盤として、重要な役割を担いつつあります。
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潜む脅威:ModernLoaderとは?

- ModernLoaderの概要ModernLoaderは、サイバー攻撃者が悪用する悪意のあるソフトウェアです。このソフトウェアは、リモートアクセス型トロイの木馬(RAT)と呼ばれる種類のものです。RATは、まるでネズミがこっそり家に侵入するように、気付かれないようにコンピュータシステムに侵入します。ModernLoaderもまさにそのように、一見すると安全なファイルやアプリケーションに偽装して拡散し、利用者がダウンロードして実行してしまうと、システムに侵入します。ModernLoaderの危険な点は、いったんシステムに侵入すると、攻撃者が遠隔から感染したコンピュータを自由に操作できるようになることです。攻撃者は、機密情報の盗難、ファイルの削除や暗号化、他のマルウェアのインストールなど、さまざまな悪意のある活動を行う可能性があります。さらに、ModernLoaderは、感染したコンピュータをボットネットの一部として利用し、大規模なサイバー攻撃の踏み台にすることもあります。ModernLoaderは、巧妙に偽装されているため、セキュリティソフトでも検知が難しい場合があります。そのため、利用者は、不審なファイルやアプリケーションをダウンロードしたり、実行したりしないよう、十分に注意する必要があります。信頼できる提供元からのみソフトウェアをダウンロードし、常にセキュリティソフトを最新の状態に保つことが重要です。
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マルウェア「ダウンローダー」:その脅威を理解する

「ダウンローダー」とは、まるで宅配業者のように、インターネット上から他の有害なプログラムをあなたのコンピュータに運び込む役割を担う悪意のあるプログラムです。その名の通り、他のマルウェアをダウンロードしてくることが目的です。 ダウンローダー自身は、コンピュータに直接的な被害を与えることはほとんどありません。しかし、より危険なマルウェアをダウンロードするための入り口としての役割を果たすため、非常に危険な存在と言えます。 ダウンローダーがあなたのコンピュータに侵入すると、攻撃者が用意した、インターネット上の特定の場所、いわば「指令本部」と通信を行います。そして、その「指令本部」から、ウイルスやトロイの木馬などの危険なプログラムを受け取り、あなたのコンピュータにインストールします。この「指令本部」は「C2サーバー」とも呼ばれ、攻撃者はダウンローダーや他のマルウェアを遠隔操作するために利用します。 ダウンローダーは、一見無害なファイルやソフトウェアに隠れており、気付かないうちにダウンロードしてしまう可能性があります。そのため、信頼できる提供元からのみファイルやソフトウェアをダウンロードすること、また、セキュリティソフトを最新の状態に保ち、怪しいウェブサイトへのアクセスを避けるなど、日頃からセキュリティ対策を徹底することが重要です。
攻撃方法について知る

サイバー攻撃の手口:自動送金システムとは?

- 自動送金システムの概要自動送金システム(Automatic Transfer System、ATS)は、インターネットバンキングを狙った悪意のある技術です。これは、利用者の情報を盗み取るために作られた不正なプログラムに組み込まれており、その目的は、利用者が気づかないうちに銀行口座から不正にお金を送金することです。自動送金システムは、利用者のパソコンに保存されているインターネットバンキングのIDやパスワードなどの情報を盗み出すことで機能します。情報を盗み出した後は、その情報を利用して、あたかも利用者自身が操作しているかのように見せかけて不正な送金を行います。この不正な送金は、一度に多額の金額を送金するのではなく、少額の送金を何度も繰り返すという特徴があります。こうすることで、利用者に不正を気づかれにくくしています。また、送金先は、海外の銀行口座や、換金性の高い電子マネーが使われることが多く、追跡を困難にしています。自動送金システムから身を守るためには、インターネットバンキングを利用する際に、IDやパスワードをしっかりと管理することが重要です。また、ウイルス対策ソフトを導入し、常に最新の状態に保つことも大切です。さらに、身に覚えのない送金がないか、こまめに通帳や取引明細を確認する習慣をつけましょう。
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遠隔操作マルウェア「NanoCore」の脅威

- NanoCoreとはNanoCoreは、.NETと呼ばれる、マイクロソフト社が開発したプログラム実行環境上で作られた、遠隔操作ソフトの一種です。遠隔操作ソフトとは、本来は離れた場所にあるコンピュータを操作するために作られたものですが、NanoCoreは悪意のある人物によって、不正に遠隔操作を行うために使われます。 NanoCoreのような悪意のある遠隔操作ソフトは、一般的に「RAT」と呼ばれます。RATは「Remote Access Trojan」の略で、日本語では「遠隔操作型トロイの木馬」と訳されます。 トロイの木馬は、一見無害なソフトウェアに見せかけて、コンピュータに侵入し、様々な悪事を働くプログラムのことです。 NanoCoreも、このトロイの木馬のように、メールの添付ファイルや不正なウェブサイトなどを通じて、こっそりとコンピュータに侵入します。そして、NanoCoreがコンピュータに侵入すると、攻撃者はそのコンピュータを自由自在に操作できるようになってしまいます。 例えば、ファイルを盗み見たり、キーボード入力や画面表示を監視したり、さらにはコンピュータをウイルスに感染させたりと、様々な攻撃を行うことが可能になります。 このように、NanoCoreは非常に危険なソフトウェアであるため、コンピュータをNanoCoreから守るためには、セキュリティソフトの導入や、不審なメールやウェブサイトを開かないなど、日頃からセキュリティ対策をしっかり行うことが重要です。
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危険な遠隔操作ツール「DarkVNC」

- DarkVNCとはDarkVNCは、悪意のある目的で使用される遠隔操作ツールの一種です。遠隔操作ツールは、攻撃者が物理的にアクセスできないコンピュータを遠方から操作することを可能にするソフトウェアで、しばしば"RAT"と略されます。DarkVNCは、"VNC"という技術を悪用して作られています。VNCは"仮想ネットワークコンピューティング"を意味し、本来は離れた場所からコンピュータを操作することを容易にする便利な技術です。例えば、自宅のパソコンから会社にある自分のパソコンを操作したり、サポート担当者が顧客のパソコンの問題解決を遠隔から行ったりする際に役立ちます。しかし、DarkVNCのような悪意のあるソフトウェアによってVNC技術が悪用されると、利用者の知らないうちにパソコンが遠隔操作され、深刻な脅威にさらされることになります。攻撃者はDarkVNCを用いることで、まるで自分のパソコンのように標的のコンピュータを自由に操作し、機密情報の盗み見や、ファイルの改ざん、他のマルウェアのインストールなど、様々な悪事を働くことができてしまうのです。
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潜む脅威:トロイの木馬の危険性

インターネットが生活に欠かせないものとなった現代社会では、目に見えない脅威と隣り合わせの状況といえます。コンピュータウイルスや悪意のあるソフトウェアは、私たちの知らない間にパソコンやスマートフォンに侵入し、大切な情報を盗み出そうと企んでいます。中でも、「トロイの木馬」と呼ばれる攻撃手法は、その巧妙さから非常に危険視されています。 トロイの木馬は、ギリシャ神話に登場するトロイの木馬の逸話になぞらえて名付けられました。ギリシャ軍は、巨大な木馬をトロイへの贈り物と偽り、敵陣内に侵入することに成功しました。そして、夜陰に紛れて木馬から兵士たちが現れ、トロイを陥落させたのです。 同様に、コンピュータの世界におけるトロイの木馬も、一見すると便利なソフトウェアやゲーム、魅力的な画像や動画ファイルなど、無害なものに偽装して私たちを欺きます。そして、ダウンロードや実行をきっかけに、まるで密航者のようにコンピュータシステムの深部に侵入します。 一度侵入を許してしまうと、パソコンやスマートフォンの動作が不安定になったり、個人情報やパスワードが盗み取られたりする危険性があります。さらに、トロイの木馬は他のウイルスを呼び込んだり、感染したコンピュータを乗っ取って犯罪に利用したりと、その被害は計り知れません。
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Macを狙う新種マルウェア「DubRobber」に警戒を

近年、パソコンやスマートフォンなどの情報機器が広く普及し、誰もが手軽にインターネットに接続できるようになりました。その一方で、こうした機器やネットワークの脆弱性を突いた、悪意のある攻撃も増加しています。かつては、安全性が高いとされていたMacも例外ではなく、その脅威は増加の一途をたどっています。 従来、MacはWindowsと比較して、利用者が少なく、攻撃の対象となることが稀でした。また、Mac独自のオペレーティングシステムが備えるセキュリティ機能によって、マルウェア感染のリスクが低いと考えられてきました。しかし、近年ではMacの利用者が増加し、攻撃者にとって魅力的な標的となりつつあります。 Macを狙う攻撃の手法も巧妙化しており、従来のセキュリティ対策ソフトでは検知が困難なマルウェアも登場しています。そのため、Macユーザーはセキュリティ対策の重要性を認識し、自らの手で対策を講じる必要があります。具体的には、オペレーティングシステムやアプリケーションを常に最新の状態に保つこと、信頼できるセキュリティ対策ソフトを導入すること、不審なウェブサイトへのアクセスや添付ファイルの開封を控えるなど、基本的な対策を徹底することが重要です。
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再び脅威となるトロイの木馬:Andromedaの最新動向

- トロイの木馬とはトロイの木馬は、まるで役に立つ道具のように見せかけて、実際にはコンピュータに危害を加える悪意のあるプログラムです。ギリシャ神話に登場するトロイの木馬のように、一見無害に見せかけて、人の油断につけ込んで侵入を試みます。ユーザーが興味を持つようなソフトウェアやゲーム、便利なツールなどに偽装し、ダウンロードサイトやメール添付など、様々な経路で拡散されます。そして、ユーザーが自らその偽装されたプログラムをインストールしてしまうことで、コンピュータへの侵入を許してしまいます。また、プログラムのセキュリティの穴を突いて、ユーザーが気づかないうちに侵入する場合もあります。一度侵入に成功すると、トロイの木馬はコンピュータを不正に操作する能力を発揮します。例えば、個人情報やパスワードなどの重要なデータを盗み出したり、コンピュータの操作を乗っ取ったり、さらには他の悪質なプログラムをインストールして被害を拡大させることもあります。近年では、その手口はさらに巧妙化しており、セキュリティソフトによる検出も難しくなってきています。怪しいソフトウェアはインストールしない、不審なメールの添付ファイルは開かないなど、基本的なセキュリティ対策を徹底することが重要です。
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ELFマルウェア:知られざる脅威

- ELFマルウェアとはELFマルウェアは、Unix系OSやLinuxディストリビューションで使われている実行ファイルの形式であるELFを悪用した悪質なプログラムです。パソコン用のOSとして主流のWindowsで使われているPE形式の悪質なプログラムとは、構造や攻撃の対象が大きく異なります。ELF形式は、Unix系OSやLinuxディストリビューションで広く採用されていることから、サーバーやIoT機器など、様々な機器で動作するプログラムに使用されています。そのため、ELFマルウェアは、これらの機器を標的にして、情報を盗み出したり、機器を不正に操作したりするなどの悪質な活動を行います。インターネット上にある悪質なプログラム全体におけるELFマルウェアの割合は低いですが、その特殊性からセキュリティ対策ソフトによる検知が難しい場合があります。また、近年では、IoT機器の普及に伴い、ELFマルウェアによる攻撃が増加傾向にあるため、注意が必要です。ELFマルウェアへの対策としては、セキュリティ対策ソフトの導入に加え、OSやソフトウェアの最新状態の維持、怪しいファイルを実行しないなど、基本的なセキュリティ対策を徹底することが重要です。
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潜む脅威:ドロッパー型マルウェアの危険性

- ドロッパーとは一見、害のない普通のプログラムのように見せかけて、その実態は、悪意のあるプログラムを巧妙に隠し持つものが「ドロッパー」です。まるで、密輸者が違法な品物を隠すように、悪意のあるプログラムをシステム深くに送り込むことから、その名が付けられました。ドロッパー自身は、直接的に悪事を働くわけではありません。そのため、セキュリティソフトのチェックをかいくぐり、システムに侵入してしまうことが少なくありません。そして、侵入に成功すると、その腹の中に潜ませていた悪意のあるプログラムをひっそりとシステム内に解き放ちます。これが「投下」と呼ばれるゆえんです。セキュリティソフトの目を欺き、ユーザーに気づかれることなく、こっそりと悪意のあるプログラムを送り込むドロッパーは、まさにサイバー攻撃の尖兵と言えるでしょう。一見無害に見せかけるその手口は、非常に巧妙であり、システムに侵入されてしまうと、情報漏洩やシステムの破壊など、深刻な被害に繋がる可能性があります。ドロッパーの脅威から身を守るためには、セキュリティソフトを最新の状態に保つことはもちろんのこと、怪しいプログラムはむやみに実行しない、信頼できる提供元以外のソフトウェアはインストールしないなど、日頃からのセキュリティ意識を高めることが重要です。
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悪意ある偽ソフトにご用心!

パソコンの動作が遅くなると、誰もが快適に使いたいと不要なファイルを削除しようとしますよね。しかし、そんな私たちの気持ちが悪用されることがあります。最近では、GCleanerやGarbedgeCleanerといった、一見便利そうな名前のソフトウェアに注意が必要です。 これらのソフトウェアは、一見するとパソコンの不要なファイルを削除し、動作を速くしてくれる便利なツールのように見えます。しかし実際には、パソコンに深刻な被害をもたらす危険なソフトウェアであることが確認されています。 このような悪質なソフトウェアは、一見役に立つ機能を提供しているように見せかけて、パソコンにインストールさせようとします。そして、インストールされると、パソコン内の重要なファイルやデータを削除したり、個人情報を盗み出したり、他の悪質なソフトウェアをインストールしたりと、様々な被害をもたらします。 パソコンの動作を快適に保つためには、信頼できるセキュリティ対策ソフトを導入し、常に最新の状態に保つことが重要です。また、ソフトウェアをインストールする際には、提供元やレビューをよく確認し、安易にインストールしないように注意しましょう。
脆弱性

アクセシビリティ・サービスの悪用とその対策

- アクセシビリティ・サービスとは アクセシビリティ・サービスとは、障がいを持つ方がスマートフォンやパソコンなどの情報端末を不自由なく使えるように、プラットフォームを提供している企業が開発・提供しているサービスのことです。 具体的には、視覚、聴覚、肢体など様々な障がい特性を持つ方が、ウェブサイトやアプリを問題なく利用できるように、様々な支援技術が使われています。例えば、画面上の文字を読み上げてくれる「スクリーンリーダー」や、音声で文字入力ができる「音声入力機能」、文字を大きく表示する「拡大表示機能」、画面の色合いを変える「色反転機能」などは、視覚に障がいのある方に役立ちます。また、キーボード操作を補助する「スイッチデバイス」は、肢体不自由のある方に役立ちます。 アクセシビリティ・サービスは、これらの支援技術を活用することで、障がいの有無に関わらず、誰もが情報にアクセスしやすくすることを目指しています。 近年では、障がいの有無に関わらず、誰もが使いやすいデザインを心がける「ユニバーサルデザイン」の考え方も広まってきており、アクセシビリティ・サービスは、すべての人が等しく情報社会の恩恵を受けられるようにするために、今後ますます重要なものとなっていくでしょう。
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巧妙化するネットバンキングの脅威

インターネットを通じて銀行取引を行う「ネットバンキング」は、今では私たちの生活に欠かせないものとなりました。自宅や外出先からいつでも手軽に取引できる便利な半面、その利便性を悪用したサイバー攻撃のリスクも増加しています。中でも、特に警戒が必要なのが「バンキング型トロイの木馬」と呼ばれる悪質なプログラムです。 このトロイの木馬は、ユーザーのパソコンやスマートフォンに侵入し、ネットバンキングの利用時に本物そっくりの偽のログイン画面を表示します。画面のデザインや表示される情報が精巧に作られているため、ユーザーは偽物だと気づかずにIDやパスワードを入力してしまいます。そして、入力された情報は、攻撃者の手に渡り、不正な送金や口座の乗っ取りといった犯罪に悪用されてしまうのです。 このバンキング型トロイの木馬は、メールの添付ファイルや偽のソフトウェア更新プログラムなどを介して、知らず知らずのうちに端末に侵入します。そのため、不審なメールの添付ファイルを開かない、信頼できる公式のサイトからソフトウェアをダウンロードするなど、基本的なセキュリティ対策を徹底することが重要です。また、セキュリティソフトを導入し、常に最新の状態に保つことも効果的です。 ネットバンキングは大変便利なサービスですが、その反面、セキュリティリスクと隣り合わせであることを認識し、適切な対策を講じるように心がけましょう。