Bluetoothの危険!Blueborneの脅威
近年、スマートフォンやパソコンなど、私たちの生活に欠かせないものとなったBluetooth。音楽を聴いたり、ファイルを共有したりと、その利便性は計り知れません。しかし、その利便性の裏に、実は恐ろしい脅威が潜んでいることをご存知でしょうか?それが、今回ご紹介する「Blueborne」です。Blueborneとは、Bluetooth通信の脆弱性を突いて、デバイスを不正に操作したり、個人情報などを盗み見たりする、非常に危険な攻撃手法です。
2017年、イスラエルのセキュリティ企業であるArmis社によって発見されたBlueborneは、世界中に衝撃を与えました。なぜなら、Blueborneは、特別なアプリをインストールしたり、怪しいリンクをクリックしたりする必要がなく、Bluetoothが有効になっているデバイスであれば、誰でも簡単に攻撃の対象になってしまう可能性があるからです。しかも、攻撃者は、ターゲットとなるデバイスの近くに物理的にいる必要もなく、遠く離れた場所からでも攻撃を実行できてしまうといいます。
発見当初、Blueborneの脅威は広く知られていませんでしたが、Armis社がその危険性を公表したことをきっかけに、世界中のセキュリティ関係者が注目するようになりました。その後、マイクロソフトやグーグルなどの大手IT企業が、Blueborneの脆弱性を修正するアップデートプログラムを次々と公開し始めました。しかし、アップデートプログラムが提供されていない古いデバイスや、アップデートプログラムを適用していないデバイスは、現在もなお、Blueborneの脅威にさらされている可能性があります。