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暗号技術

エンド・ツー・エンド暗号化:プライバシーを守る強力な盾

インターネット上でやり取りされるメッセージは、まるで手紙のように様々な場所を経由して相手に届きます。もし、その手紙の内容が第三者に盗み見られてしまったら、大変なことです。そこで、重要な役割を果たすのが「エンド・ツー・エンド暗号化」という仕組みです。 この仕組みは、メッセージの内容を特別な方法で暗号化することで、送信者と受信者以外には解読できないようにします。 例えば、あなたが友人に手紙を送るとします。この時、手紙の内容を特別な鍵を使って暗号化します。この鍵は、あなたと友人のみが持っている特別なものです。暗号化された手紙は、郵便局員や配達員など、様々な人の手を経て友人に届けられます。しかし、手紙の内容は暗号化されているため、途中で誰かが手紙を開封しようとしても、解読することはできません。 友人は、あなたから受け取った手紙を、自分だけが持っている鍵を使って復号します。こうして、手紙の内容は無事に相手にのみ届けることができるのです。 このように、エンド・ツー・エンド暗号化は、インターネット上でやり取りされるメッセージのプライバシーを守るための重要な技術と言えるでしょう。
セキュリティ評価

組織の外部リスクを洗い出すEASMとは?

現代の企業にとって、インターネット上の脅威から自社を守ることは、事業の成功に欠かせない要素となっています。日々巧妙化するサイバー攻撃は、企業活動に深刻な損害をもたらす可能性があり、その対策は待ったなしと言えるでしょう。特に近年、組織の守りが手薄になりがちな外部からの攻撃が増加しており、企業は従来の情報セキュリティ対策を見直す必要性に迫られています。外部からの攻撃を効果的に防ぐために注目されているのがEASM(外部攻撃面管理)です。 EASMとは、企業がインターネット上に公開しているシステムやアプリケーションなど、外部からアクセス可能なあらゆる資産を継続的に監視し、脆弱性を発見・評価・管理する一連のプロセスを指します。従来の情報セキュリティ対策は、ファイアウォールやウイルス対策ソフトなど、内部からの脅威を想定したものが主流でした。しかし、クラウドサービスの利用拡大やテレワークの普及により、企業のシステム環境は複雑化しており、外部からの攻撃に対する脆弱性は増大しています。EASMは、このような変化に対応した、より包括的な情報セキュリティ対策として期待されています。
暗号技術

これからのセキュリティの要!楕円曲線暗号とは?

「楕円曲線暗号」と聞いて、すぐに内容を理解できる人は、少ないのではないでしょうか。その名前は少し難解に聞こえるかもしれませんが、実は私たちの日常生活において、安全な情報社会を支える重要な技術の一つとして、ますます存在感を増しています。 インターネットで買い物をしたり、銀行口座にアクセスしたりする際、私たちは知らず知らずのうちに膨大な量の個人情報をやり取りしています。このような場面で情報を守るために活躍するのが、この「楕円曲線暗号」、略してECCです。ECCは、従来の暗号方式と比べて、高い安全性を確保しながらも、処理速度が速いという特徴があります。そのため、スマートフォンやパソコンなど、処理能力に限りがある機器においても、安全な通信を実現することができるのです。 例えば、インターネット上で情報を暗号化して送受信する仕組みであるSSL/TLS通信にも、ECCは利用されています。ウェブサイトのアドレスバーに表示される鍵マークや「https」という表記は、ECCによって安全が守られた通信であることを示すサインの一つです。 このように、楕円曲線暗号は、私たちの目に触れることはなくても、インターネット社会を陰ながら支える重要な役割を担っています。今後、技術の進歩とともに、私たちの生活はますます便利になっていくでしょう。その中で、ECCは、安全な情報社会を実現するための、なくてはならない技術と言えるでしょう。
マルウェア対策

進化するサイバー攻撃から企業を守るEDRとは

近年、企業が扱う情報の中でも特に重要な顧客情報や企業秘密情報などを狙ったサイバー攻撃が増加しています。これらの攻撃から貴重な情報を守るためには、コンピューターやサーバーなどの端末、いわゆるエンドポイントのセキュリティ対策が非常に重要です。 従来は、ウイルス対策ソフトを導入することで、ある程度のセキュリティ対策ができていました。しかし、近年では、ウイルス対策ソフトでは対処できない、より巧妙化したサイバー攻撃が増えています。 例えば、標的型攻撃メールなどによって、特定の個人や組織を狙ってマルウェアに感染させ、情報を盗み出す攻撃などが挙げられます。このような攻撃は、従来のウイルス対策ソフトでは検知することが難しく、エンドポイントセキュリティ対策の重要性がますます高まっています。 エンドポイントセキュリティ対策としては、従来のウイルス対策ソフトに加えて、ファイアウォールや不正侵入検知システムなどを導入することが有効です。また、従業員に対して、セキュリティに関する教育を実施し、セキュリティ意識を高めることも重要です。
マルウェア対策

エンドポイント防御の最前線:EDRとは?

- EDRとはEDRとは、「Endpoint Detection and Response」の略称で、日本語では「エンドポイント検知と対応」と表現されます。組織内のパソコンやサーバー、スマートフォンといった、ネットワークに接続されたあらゆる端末(エンドポイント)を対象に、サイバー攻撃の検知から分析、対処までを一貫して行うセキュリティ対策です。従来型のアンチウイルスソフトは、既知のウイルスのパターン情報と照合することで、悪意のあるプログラムの実行を阻止してきました。しかし、近年では、パターン情報に合致しない、より巧妙化した新たなサイバー攻撃が増加しています。標的型攻撃のように、特定の組織を狙って入念に準備された攻撃では、従来型のアンチウイルスソフトでは検知や防御が困難なケースも少なくありません。EDRは、従来型のアンチウイルスソフトでは検知が難しい、未知の脅威やゼロデイ攻撃にも対応できる点が大きな特徴です。端末上で実行されるプログラムの挙動を常時監視し、怪しい動きを検知した場合には、管理者に通知するとともに、隔離や遮断などの対応を自動的に行います。EDRを導入することで、サイバー攻撃による被害を最小限に抑え、組織の重要な情報やシステムを守ることができます。近年、企業や組織を狙ったサイバー攻撃は増加の一途をたどっており、その手口はますます巧妙化しています。このような状況下において、EDRは重要なセキュリティ対策の一つとして注目されています。
攻撃方法について知る

EDoS攻撃:クラウドサービスを狙う新たな脅威

近年、企業や個人が情報を蓄えたり処理したりする場所として、インターネット上のサービスであるクラウドサービスの利用が急速に増えています。クラウドサービスは、従来の自社で機器やソフトウェアを管理する形態と比べて、必要な時に必要な分だけ資源を使える柔軟性や、状況に応じて資源を自動的に調整する機能など、多くの利点があります。 しかし、これらの便利な反面、新たな危険も生まれてきています。その一つが、EDoS攻撃と呼ばれるサイバー攻撃です。 EDoS攻撃とは、経済的な脅迫を目的とした攻撃で、クラウドサービスの利用料金を意図的に増加させることで、企業に経済的な損害を与えようとします。クラウドサービスは、利用した分だけ料金が発生する仕組みが多いため、攻撃者が大量のデータを処理するようなサービスを悪用したり、大量のアクセスを発生させたりすることで、高額な利用料金を請求させることができてしまいます。 このような攻撃から身を守るためには、利用状況を常に監視し、不審なアクセスがないかを確認することが重要です。また、アクセス制限や利用量の上限を設定することで、被害を最小限に抑える対策も有効です。クラウドサービスの利用は、利便性だけでなく、セキュリティリスクについても十分に理解しておく必要があります。
暗号技術

Windowsのセキュリティ対策 EFSとは

- ファイルを守る仕組み パソコンの中には、写真や音楽、仕事で使う書類など、様々なデータがファイルとして保存されています。これらのファイルの中には、他の人に見られたくない、あるいは悪用されては困る、重要な情報が含まれている場合もあるでしょう。 そうした大切なファイルを、許可なく覗き見ようとする第三者から守るための仕組みが、ファイル暗号化です。Windowsパソコンには、「暗号化ファイルシステム(EFS)」という機能が標準で搭載されており、これを使うことで簡単にファイルを暗号化することができます。 暗号化とは、ファイルの中身を、特別な鍵を使って読めない状態に変換することです。暗号化されたファイルは、正しい鍵を使って復号しない限り、元の内容を見ることはできません。 EFSは、ファイル単位で暗号化を行うという特徴があります。そのため、例えば、複数のユーザーでファイルを共有する場合でも、アクセス権限を与えられたユーザーだけが、ファイルを復号して内容を見ることができるのです。仮に、権限のないユーザーがファイルを開こうとしても、暗号化された状態のため内容を読み取ることができません。このように、EFSは、重要なファイルや機密情報を含むファイルを扱う上で、非常に有効なセキュリティ対策といえます。
マルウェア対策

ELFマルウェア:知られざる脅威

- ELFマルウェアとはELFマルウェアは、Unix系OSやLinuxディストリビューションで使われている実行ファイルの形式であるELFを悪用した悪質なプログラムです。パソコン用のOSとして主流のWindowsで使われているPE形式の悪質なプログラムとは、構造や攻撃の対象が大きく異なります。ELF形式は、Unix系OSやLinuxディストリビューションで広く採用されていることから、サーバーやIoT機器など、様々な機器で動作するプログラムに使用されています。そのため、ELFマルウェアは、これらの機器を標的にして、情報を盗み出したり、機器を不正に操作したりするなどの悪質な活動を行います。インターネット上にある悪質なプログラム全体におけるELFマルウェアの割合は低いですが、その特殊性からセキュリティ対策ソフトによる検知が難しい場合があります。また、近年では、IoT機器の普及に伴い、ELFマルウェアによる攻撃が増加傾向にあるため、注意が必要です。ELFマルウェアへの対策としては、セキュリティ対策ソフトの導入に加え、OSやソフトウェアの最新状態の維持、怪しいファイルを実行しないなど、基本的なセキュリティ対策を徹底することが重要です。
攻撃方法について知る

見えない脅威:電磁的故障注入攻撃とは

- 電磁的故障注入攻撃の概要電磁的故障注入攻撃(以下、EMFI攻撃と呼びます)は、近年、その脅威が増大している高度なサイバー攻撃手法の一つです。従来のサイバー攻撃とは異なり、ネットワークやソフトウェアの脆弱性を突くのではなく、物理的な手段を用いる点が特徴です。EMFI攻撃では、攻撃者は標的となる電子機器に対し、外部から強力な電磁パルスを照射します。この電磁パルスは、機器の外部筐体やケーブルなどを介して内部に侵入し、電子回路に一時的な誤動作を引き起こします。その結果、機器の動作不良やデータの破壊、情報漏洩などが発生する可能性があります。例えば、EMFI攻撃によって、決済端末に誤動作を発生させ、不正な金額の決済を行ったり、暗証番号などの重要な情報を盗み出すことが考えられます。また、産業制御システムのような重要なインフラに対して攻撃を行うことで、物理的な損害や社会的な混乱を引き起こす可能性も懸念されています。EMFI攻撃は、物理的な手段を用いるため、従来のセキュリティ対策では検知が非常に困難です。また、攻撃に必要な装置も比較的安価に入手できるため、攻撃が容易であるという側面も持ち合わせています。そのため、EMFI攻撃は、企業や組織にとって大きな脅威となっており、その対策が急務となっています。
情報漏洩対策

見えない脅威から情報を守る!EMSECとは?

- EMSECの概要EMSECとは、*Emission Security(放射保全・排出保全)*の略称です。現代社会において、パソコン、スマートフォン、サーバーなど、あらゆる電子機器が情報を処理し、通信を行うために電磁波を発生させています。しかし、これらの電磁波は、時に意図せず情報漏えいのリスクとなりえます。EMSECは、このような電子機器から発生する電磁波を悪用した盗聴や情報窃取から、重要な情報資産を守るための対策を指します。例えば、パソコンやスマートフォンから発せられる電磁波を特殊な装置で傍受することで、画面に表示されている情報やキーボード入力の内容を盗み見ることが技術的に可能です。また、通信ケーブルから漏洩する電磁波を解析することでも、同様の情報漏えいが発生する可能性があります。このような電磁波による情報漏えいは、一般的には気づかれにくいため、企業や組織は、特に機密情報を取り扱う場合は、EMSEC対策を講じる必要があります。具体的な対策としては、電磁波の発生源となる機器を電磁波シールドで覆ったり、電磁波の強度を減衰させるフィルターを装着するなどの物理的な対策があります。また、重要な情報を扱う空間全体を電磁波シールドで囲ってしまう対策も有効です。さらに、ソフトウェアの利用状況やデータの暗号化など、情報そのものへのアクセス制御を厳格化することで、情報漏えいのリスクを軽減することも重要です。
組織・期間

EUのサイバーセキュリティを支えるENISAとその役割

- ENISAとはENISAは「欧州連合サイバーセキュリティ機関 (European Union Agency for Cybersecurity)」の略称で、欧州連合 (EU) に加盟する国々のサイバーセキュリティを強化することを目的とした専門機関です。2004年に設立され、ギリシャのアテネに本部を置いています。ENISAの主な役割は、EU全体のサイバーセキュリティに関する現状を調査・分析し、その結果に基づいて加盟国に対して政策提言や支援を行うことです。具体的には、最新のサイバー攻撃の傾向や脅威に関する情報を収集・分析し、加盟国や企業がサイバー攻撃から身を守るために必要な対策を助言しています。また、サイバーセキュリティに関する専門家の育成や、加盟国間の情報共有を促進するための活動も行っています。EUでは、近年、サイバー攻撃の件数が増加しており、その手口も巧妙化しています。このような状況の中、ENISAは、EUが安全な情報社会を実現するために重要な役割を担っています。ENISAの活動は、加盟国がサイバー攻撃に対する resilience(回復力)を高め、市民や企業が安心してインターネットを利用できる環境を構築するために不可欠なものとなっています。
マルウェア対策

EPPとは?エンドポイントセキュリティの基礎知識

昨今、企業にとって、保有する情報やシステムを様々な脅威から守ることは、事業継続のために不可欠な要素となっています。堅牢なセキュリティ対策を講じるためには、多層的なアプローチが必要となりますが、その中でも特に重要な要素の一つとして、エンドポイント保護が挙げられます。 エンドポイントとは、パソコン、スマートフォン、サーバー、プリンターなど、企業ネットワークに接続されているあらゆる機器のことを指します。これらの機器は、従業員が日常的に業務で利用するため、インターネット上の悪意のあるウェブサイトへのアクセスや、不正なソフトウェアのダウンロードなど、 cyberattack の起点となる可能性があります。もし、これらの機器がマルウェアに感染したり、不正アクセスを許してしまうと、企業全体に甚大な被害が及ぶ可能性があります。例えば、顧客情報の漏洩、機密情報の盗難、業務システムの停止など、企業の信用を失墜させ、多大な経済的損失を招く可能性も否定できません。 エンドポイント保護は、これらの脅威から企業を守る上で非常に重要です。適切なエンドポイント保護対策を講じることで、マルウェアの侵入を防ぎ、不正アクセスを遮断し、企業の重要な資産を守ることができます。
マルウェア対策

EkipaRAT:高額で取引される脅威

インターネットの深淵に広がる闇市場。そこでは、違法な物品やサービスが、まるで商品のように売買されています。そして今、その闇市場で、「エキパレット」と呼ばれるデジタルの毒蛇が、高値で取引され、世界中の犯罪者たちの間で話題となっています。「エキパレット」は、遠隔操作ソフトの一種で、感染した機器をまるで操り人形のように自在に操ることができます。金銭や企業秘密など、あらゆるものがその標的となりえます。 「エキパレット」は、その名の通り、まるで獲物を狙う猛禽類のように、高度な技術を駆使して仕掛けられます。巧妙に偽装されたメールの添付ファイルや、不正なウェブサイトへの誘導など、その手口は実に巧妙です。ひとたび機器に侵入すると、画面の監視、キー入力の記録、ファイルの盗難など、あらゆる手段を使って情報を盗み出します。 さらに恐ろしいのは、その潜伏性の高さです。「エキパレット」は、まるで忍者のように、その存在を隠し通しながら、ひそかに情報を盗み続けます。そのため、感染に気づかないまま、重要な情報が流出してしまうケースも少なくありません。インターネットの安全な航海のためには、「エキパレット」という脅威をしっかりと認識し、セキュリティ対策を万全にする必要があります。
マルウェア対策

Emotet:巧妙化する脅威と対策

- EmotetとはEmotetは、2014年から確認されている、長い間猛威を振るっている悪意のあるソフトウェアです。 当初は、オンラインバンキングの利用者を狙ったものでしたが、現在では様々な悪意のあるソフトウェアを拡散する強力な道具へと進化を遂げています。 Emotetは、メールを介して感染を広げます。受信者が思わず開いてしまうような、請求書や領収書、重要な会議の案内などを装ったメールが送りつけられます。メールには、悪意のあるWordやExcelなどの文書ファイルが添付されていたり、本文に偽のウェブサイトへのリンクが貼られていたりします。Emotetに感染すると、パソコンやスマートフォンに保存されているパスワードやクレジットカード情報などの重要な情報が盗み取られてしまう危険性があります。 また、感染した機器を踏み台にして、他の機器へ攻撃を仕掛けることもあります。Emotetは、銀行を狙った攻撃だけでなく、企業や組織の機密情報を盗み出すなど、その目的は多岐にわたります。近年では、ランサムウェアと呼ばれる、感染した機器内のファイルを暗号化し、復号と引き換えに金銭を要求するタイプの悪意のあるソフトウェアを拡散させるケースも増えています。Emotetによる被害を防ぐためには、不審なメールを開封しない、メールに添付されたファイルを開く前に送信元を確認する、セキュリティソフトを導入するなど、基本的な対策を徹底することが重要です。
セキュリティ評価

デジタル証拠の守護者:EnCaseとは?

「エンケース」という言葉を耳にしたことはありますか?これは、デジタルの世界を探る「フォレンジック調査」において、なくてはならない道具です。まるで名探偵の持ち物のように、コンピューターやスマートフォン、企業の心臓部であるサーバーなどに残されたデジタルの痕跡を、見つけ出し、集め、そして解き明かす力を持っています。 エンケースは、犯罪捜査の現場で威力を発揮します。事件の真相を明らかにするために、パソコンや携帯電話に残されたデータから、犯行の証拠を見つけ出すのです。また、企業では、不正行為が行われていないかを調べる際にも活躍します。社員の行動履歴をたどり、不正の有無を突き止めることができるのです。 エンケースは、デジタルデータの専門家ともいえるでしょう。削除されたはずの情報も、エンケースにかかれば復元できることがあります。まるで、失われた記憶を呼び覚ますかのように、事件の重要な手がかりとなる情報を発見するのです。 このように、エンケースは、デジタル社会の様々な場面で、真実を明らかにするために欠かせない存在となっています。デジタル化が進む現代において、その重要性はますます高まっていると言えるでしょう。
組織・期間

重要インフラ保護の鍵、ESFとは

近年、世界中でサイバー攻撃やテロなど、安全保障上の脅威が深刻化しており、国民の生活や経済活動に甚大な被害をもたらす可能性が高まっています。このような状況を踏まえ、アメリカ合衆国では、国家の安全を確固たるものとするために、政府と民間が一体となってセキュリティ対策に取り組むための枠組みとして「持続的なセキュリティ枠組み(ESF)」が設立されました。 ESFは、アメリカ合衆国国家安全保障局(NSA)が中心となって主導しており、国家の安全保障や国民の生活に欠かせない重要なインフラ、例えば、電力網や通信網、金融システムなどを、サイバー攻撃やテロなどの脅威から守ることを目的としています。具体的には、政府機関と民間企業が緊密に連携し、脅威に関する情報の共有や、サイバーセキュリティ対策の強化、インシデント発生時の対応など、多岐にわたる取り組みを共同で実施しています。ESFは、常に変化する脅威の状況に柔軟に対応できるよう、関係機関が継続的に連携・協力し、国家全体のセキュリティレベルの向上を目指していくための枠組みと言えるでしょう。
マルウェア対策

長期にわたり脅威であり続けるワーム「Esfury」

- 概要 「エサフリ」は、2010年に初めてその存在が確認されて以来、現在に至るまで長い間活動を続けているコンピュータワームです。コンピュータワームとは、自己増殖能力を持った悪意のあるプログラムのことで、ネットワークやUSBメモリなどの記録媒体を介して、次々と他のコンピュータへ感染を広げていきます。「エサフリ」もまさにその名の通り、感染拡大を続けながら、コンピュータに様々な悪影響を与えます。 「エサフリ」は、感染したコンピュータの中に保存されている重要な情報を探し出し、外部へ送信する機能を持っています。また、感染したコンピュータを、攻撃者が遠隔から操作するための踏み台として悪用することもあります。さらに、「エサフリ」は、他の悪意のあるプログラムをダウンロードして実行する機能も備えており、感染したコンピュータはより深刻な被害を受ける可能性があります。 「エサフリ」は、長い間活動を続けていることから、その脅威は軽視できません。セキュリティ対策ソフトを最新の状態に保つとともに、不審なメールを開封しない、信頼できないウェブサイトを閲覧しないなど、日頃から感染予防を心がけることが重要です。
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世界を震撼させた脆弱性EternalBlue:その脅威と教訓

- EternalBlueとはEternalBlueは、マイクロソフト社のWindowsというOSの弱点をつく攻撃のための道具です。特に、パソコン同士でファイルをやり取りしたり、プリンターを共有したりする際に使われるSMBという仕組みの欠陥を突きます。攻撃者はEternalBlueを使うことで、離れた場所から狙ったパソコンに入り込み、自由に操作する命令を出せるようになります。 例えば、ファイルを盗み見たり、データを消したり、ウイルスを送り込んだりすることができてしまいます。EternalBlueは、その強力な力 때문에、世界中で大きな被害をもたらしたWannaCryやNotPetyaといった、身代金要求ウイルスを使った攻撃など、様々なサイバー攻撃に悪用されました。 WannaCryは、感染したパソコンのデータを勝手に暗号化し、元に戻す代わりに身代金を要求するウイルスです。 EternalBlueによって、WannaCryは瞬く間に世界中に拡散し、企業や病院など、多くの組織が業務に支障をきたすなど、甚大な被害を受けました。このように、EternalBlueは非常に危険な攻撃ツールであり、Windowsのパソコンを使っている人は、OSを常に最新の状態に保ち、セキュリティ対策ソフトを導入するなど、十分な対策を講じる必要があります。
マルウェア対策

EtterSilent:悪意ある文書作成ツールの脅威

近年、インターネットの影の部分ともいえるダークウェブにおいて、ひそかに売買されている危険な道具が存在します。それは「EtterSilent」と呼ばれる、悪意のある文書を作成するための道具です。一見すると、ありふれた文書作成道具のように見えますが、その実態は全く異なるものです。 EtterSilentを用いることで、悪意のある者が「マルドク」と呼ばれる、罠が仕掛けられた文書を容易に作り出すことが可能となります。マルドクは、一見すると普通の文書ファイルと見分けがつきません。しかし、その中にはコンピュータウイルスをはじめとする、様々な罠が埋め込まれているのです。 EtterSilentは、このマルドクを驚くほど簡単に作成できてしまうため、悪意のある者にとって非常に魅力的な道具となっています。そのため、EtterSilentを用いて作られたマルドクは、フィッシング詐欺をはじめとする、様々なサイバー攻撃に悪用されています。 フィッシング詐欺とは、例えば、銀行やクレジットカード会社などを装った電子メールを送りつけ、本物とそっくりな偽のウェブサイトに誘導することで、利用者の重要な情報、例えばパスワードやクレジットカード番号などを盗み取ろうとする行為です。EtterSilentによって作られたマルドクは、このフィッシング詐欺において、より巧妙に利用者を騙すために利用されているのです。 このように、EtterSilentは、インターネットの安全を脅かす危険な道具と言えるでしょう。
攻撃方法について知る

ファイル検索ツール”Everything”の危険性

日々の業務や作業の中で、パソコン内のファイルを探し出すのに時間がかかってしまい、困った経験はありませんか?「あのファイルどこに行った?」と、フォルダの中を延々と探し続けるのは、非常に非効率的で、貴重な時間を無駄にしてしまいます。 そこでご紹介したいのが、「Everything」という便利なファイル検索ツールです。このツールは、パソコンに保存されているファイルやフォルダを、驚くほどの速さで探し出すことができる優れものです。 使い方はとても簡単で、検索窓に探したいファイル名の一部を入力するだけです。すると、入力と同時に、関連するファイルが一覧表示されます。まるで魔法のように、探し求めていたファイルが、瞬時にあなたの目の前に現れるのです。 特に、日頃から大量のファイルやフォルダを扱う機会が多い方にとっては、「Everything」はまさに「なくてはならない相棒」と言えるでしょう。ファイル検索にかかる時間を大幅に短縮することで、作業効率を飛躍的に向上させることができます。もう、ファイル探しの迷宮に迷い込む必要はありません。
組織・期間

Evil Corp: ランサムウェアを使うサイバー犯罪集団

- Evil CorpとはEvil Corpは、ロシアを拠点とするサイバー犯罪集団です。別名IndrikSpiderとしても知られており、2014年頃からその活動が確認され始めました。彼らは、高度な技術と組織力を持ち合わせており、世界中の企業や組織を標的に、巧妙なサイバー攻撃を仕掛けてきました。Evil Corpの特徴は、金銭を狙い、組織的に活動している点にあります。彼らは、標的のシステムに侵入し、機密情報を盗み出すだけでなく、マルウェアを拡散させてシステムの制御を奪い、業務を妨害するなど、その活動は多岐にわたります。そして、身代金要求型のランサムウェアを拡散させることで、直接的に金銭を搾取しようとします。特に、Dridexと呼ばれるマルウェアを用いた攻撃は、金融機関を狙ったものが多く、多額の金銭を盗み出すことに成功してきました。Dridexは、感染したコンピュータから銀行のログイン情報などを盗み出し、その情報を利用して不正送金を可能にする、極めて悪質なマルウェアです。Evil Corpは、その手口の巧妙さから、世界で最も危険なサイバー犯罪集団の一つとして、国際的な注目を集めています。各国の政府機関やセキュリティ企業は、Evil Corpの活動の監視や、彼らの攻撃から身を守るための対策を強化しています。
攻撃方法について知る

EvilProxy:フィッシング攻撃の最新脅威

- EvilProxyとはEvilProxyは、インターネット上で金銭をだまし取ったり、個人情報を盗み取ったりする目的で使われる、フィッシング攻撃用の悪質な道具です。 フィッシング攻撃とは、本物そっくりの偽のウェブサイトを作り、利用者を騙してIDやパスワードなどの重要な情報を入力させて盗み取る行為です。EvilProxyは、専門的な知識や技術がない犯罪者でも、簡単にフィッシング攻撃ができるように、インターネットの闇市場で「フィッシング代行サービス」として販売されています。 EvilProxyの特徴は、本物のウェブサイトと見分けがつかないほど精巧な偽のログイン画面を作成できることです。この偽の画面にアクセスした利用者は、偽物と気づかずにIDやパスワードを入力してしまい、犯罪者の手に情報が渡ってしまいます。 EvilProxyは、誰でも簡単に利用できる危険な道具であるため、インターネットを利用する際は、アクセス先のウェブサイトが本物かどうか、常に注意を払う必要があります。
脆弱性

セキュリティ専門家の必須ツール:Exploit Database詳解

- エクスプロイトデータベースとはセキュリティ対策において、常に攻撃者の一歩先を行くためには、最新の攻撃手法や脆弱性に関する情報収集が欠かせません。そこで重要な役割を担うのが、「エクスプロイトデータベース」です。エクスプロイトデータベースは、過去に発見されたソフトウェアやシステムの脆弱性、そしてその脆弱性を悪用する攻撃コード(エクスプロイト)に関する情報を集めたデータベースです。セキュリティ業界で著名なオフセック(旧オフェンシブセキュリティ)社が管理・運営しており、膨大な量の情報を蓄積しています。特筆すべきは、このデータベースが非営利目的で公開されている点です。セキュリティ専門家や研究者、そしてシステム管理者など、誰でも自由にアクセスし、情報を活用することができます。これにより、最新の攻撃手法に関する研究や、自社システムのセキュリティテストなどを実施することが可能となり、より強固なセキュリティ対策の実装に繋がります。日々新たな脆弱性が発見され、攻撃手法も巧妙化する中、エクスプロイトデータベースはセキュリティ対策の最前線において必要不可欠な情報源と言えるでしょう。
組織・期間

サイバー犯罪の温床?ハッキングフォーラム「Exploit」とは

- ハッキングフォーラム「Exploit」の概要「Exploit」は、2005年から運営されている、インターネット上の閉鎖的なコミュニティであるハッキングフォーラムです。主にロシア語圏のユーザーが多く参加しており、世界中のサイバー犯罪者たちの活動拠点として悪名を馳せています。このフォーラムの特徴は、その違法性の高さにあります。マルウェアと呼ばれるコンピューターウイルスなどの不正なプログラムや、セキュリティの脆弱性を突く攻撃コード、さらには個人情報や金融機関のアカウント情報といった機密性の高い情報まで、ありとあらゆる違法な情報やツールが、金銭を介して売買されています。また、技術的な情報交換だけでなく、実際にサイバー攻撃を企てる際の共犯者募集や、攻撃の計画立案、実行指示など、現実世界での犯罪行為にも深く関与している点が、他のハッキングフォーラムとは一線を画しています。Exploitは、単なる情報交換の場ではなく、サイバー攻撃の温床と化しており、世界中のセキュリティ専門機関から危険視されています。