Havoc:新たな脅威、オープンソースC2フレームワーク
- HavocとはHavocは、攻撃者が標的のシステムへの侵入に成功した後に使用する、その後の攻撃活動を支援する道具です。2023年2月に悪用が確認された比較的新しい枠組みですが、多彩な機能を備えていることから、セキュリティ関係者の間で警戒されています。Havocは、CobaltStrikeやBruteRatel、Sliverといった従来からある攻撃道具と同様に、攻撃者に遠隔操作の足場を提供し、侵入後の活動を効率化します。具体的には、攻撃者はHavocを用いることで、遠隔から侵入したシステムを操作し、機密情報の窃取や、他のシステムへの侵入経路の確保、さらにはマルウェアの拡散などを実行することが可能になります。Havocの大きな特徴の一つに、多様なオペレーティングシステムに対応している点が挙げられます。これは、攻撃者にとって、標的のシステム環境に合わせた攻撃を容易にすることを意味し、脅威の拡大につながる可能性があります。Havocはセキュリティ対策ソフトによる検知を回避するために、自身を隠蔽する機能も備えています。このため、Havocを用いた攻撃は発見が難しく、被害が長期化する恐れがあります。Havocの出現は、サイバー攻撃の手法が巧妙化し続けていることを示す一例と言えるでしょう。セキュリティ対策においては、Havocのような新たな脅威に関する情報収集と、最新の対策技術の導入がますます重要となっています。