安心できるIoT社会の実現に向けて:IoTセキュリティガイドラインの概要
近年、身の回りの様々な「もの」がインターネットに接続される時代となっています。冷蔵庫や洗濯機、エアコンなどの家電製品はもちろんのこと、自動車や工場の生産設備までがインターネットにつながることで、私たちの生活はより便利で豊かなものへと変化していく可能性を秘めています。
このような、あらゆる「もの」がインターネットに接続される仕組みは「モノのインターネット」と呼ばれ、近年急速に普及が進んでいます。これは、日本語では「物のインターネット」と表現され、一般的にはアルファベットの頭文字を取って「IoT」と略されることが多くあります。
IoTは、私たちの生活に様々な恩恵をもたらすことが期待されています。例えば、外出先からスマートフォンで自宅の家電製品を操作したり、センサーで収集したデータをもとに工場の生産性を向上させたりすることが可能となります。
しかし、その一方で、IoTの普及はセキュリティ上のリスクを高めるという側面も持ち合わせています。従来のインターネットに接続されたパソコンやスマートフォンと比較して、IoT機器はセキュリティ対策が十分でない場合が多く、サイバー攻撃の標的となる危険性が高まります。
そこで、IoT機器やシステムを安全に利用するためには、セキュリティに関する適切な対策を講じることが重要となります。そのため、今回は「IoTセキュリティガイドライン」と題して、IoT機器を安全に利用するための指針について詳しく解説していきます。