進化するWebセキュリティ:WAAPとは
近年、企業の重要な情報資産や顧客データを取り扱うシステムが、インターネット上に公開されるケースが増えてきています。このようなWebアプリケーションやAPIを介したサービスは、利便性を高める一方で、悪意のある攻撃者からの格好の標的となっています。
従来は、Webアプリケーションへの不正アクセスを防ぐために、Webアプリケーションファイアウォール(WAF)と呼ばれるセキュリティ対策が主流でした。しかし、攻撃の手口は巧妙化しており、WAFだけでは最新のサイバー攻撃からシステムを守ることは困難になりつつあります。
そこで登場したのが、WAAP(ワップ)と呼ばれる包括的なセキュリティソリューションです。WAAPは"Web Application and API Protection"の略称で、従来のWAFの機能に加えて、分散型サービス拒否攻撃(DDoS攻撃)対策、ボットによる不正アクセス防止、APIの脆弱性対策など、複数のセキュリティ機能を統合的に提供します。
WAAPを導入することで、企業はWebアプリケーションやAPIを標的とした様々な脅威からシステムを守り、重要な情報資産や顧客データの漏洩を防ぐことができます。